火山フロント

火山は海溝のすぐそばにはなく、マグマができる深さが決まっているため、少し離れた場所に「線」を描くように並ぶ。

1. 「水」による魔法
沈み込む海洋プレート(海山などを含む)は、岩石の中に大量の水を含むので、プレートが地下深くに運ばれると、圧力によってその水が絞り出される。
2. 岩石が溶けるスイッチ
水がその上にあるマントル(マントルウェッジ)に混ざると、マントルの岩石の融点(溶ける温度)が急激に下がる。
通常、地下100kmでは溶けない岩石が、水が加わることでドロドロに溶けてマグマになる。
このスイッチが入る深さが、ほぼ地下110km前後であることがわかっている。
3. 地上の「前線」
プレートが斜めに沈み込んでいく中で、「ちょうど地下110km」に達する場所の真上を結んだ線が火山フロントで、これより海溝側(浅い場所)では、まだ水が絞り出されないため、火山は絶対に存在しない。

背弧(はいこ)火山
火山フロントよりも大陸側(裏側)にも火山は点在するが、これらを背弧火山と呼ぶ。
火山フロント(火山前線)が「火山の最前線」だとすれば、背弧火山は、その背後(大陸側)に点在する火山で、利尻山・大雪山・岩木山・鳥海山・大山・三瓶山などがある。フロントに近い火山は、水の影響を強く受けるため「爆発的」になりやすく、奥へ行くほどマグマの性質が変わり、少しずつ穏やか(あるいはアルカリ性に富む)になる傾向がある。

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