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須佐ホルンフェルス

高山(こうやま)から麓の海沿いまで下ると、ホルンフェルスに向かって車を走らせる。
ホルンフェルスへは過去2002年(須佐駅旧駅舎火災焼失の直後頃)と、2009年に2度、計3回来たことがある。しかも2009年は、何故か遠方にも関わらず7月に2回訪れているようだ。

つわぶきの館

無料の駐車場があり、ここがホルンフェルス見物の起点となる。トイレやお土産売場等もあるようだ。

遊歩道の入口

14年前の訪問時はコオニユリが道沿いに沢山咲いていた。

道幅が狭いのでもちろん徒歩です

遊歩道はキチンと舗装され、距離で言えば約500mといったところか。私がここを通るのは今回で通算4回目ということになる。

遊歩道沿いの露頭にも独特の断層模様がみられる

思い出せば、2002年に来たのはTVで見たのがキッカケだった。番組名は忘れたが、九州のローカルタレントの上〇敏子さんが、日本海沿いをJR山陰本線で山口県から兵庫県まで途中下車しながら旅する企画を見た記憶がある。

この先が断崖になっているのは”お約束”

落ちればタダでは済まないのも”お約束”

危険個所

雨の日や強風の日などは非常に危険と思われるので、訪れるのは避けた方が良いと私は思う。

これがここの白眉”畳岩”

バウムクーヘンみたいな模様の崖が聳え立っている。

後は写真を沢山貼って現場の雰囲気を出したい・・・

バウムクーヘンをアップで

物凄く長い年月を要してこの景観は作られたのでしょうね。

反対側を振り返って見た図

日本海の荒波が押し寄せる

前述の崖上の危険個所もそうだが、海が時化た日はやはり危険でしょうな。

畳岩の反対側の景観

つわぶきの館が右上に見えている。周辺の海岸は荒波に削られた崖が延々と続いている。

もう一枚畳岩を

崖の前に子供たちが写っているのでスケールを感じて頂ければ。

下手な写真ではイマイチ伝わないかもしれないので動画を

気が済んだら帰ります。
喉がカラカラに乾いたので、つわぶきの館でペットボトルのお茶を買い、車に乗り込む。

須佐湾沿いの風情

ホルンフェルスから191号線に戻る途中の高山が見える場所で車を停める。

麓からの高山 デジカメ時刻14:48

国道191号に戻って須佐駅方面に進み、地元のスーパーに寄って海産物や地酒等々を土産に買いこむ。
買い物を終えた私がスーパーから出て、車に戻ろうとした時、ショッキングな邂逅があった。

私の車の傍に佇む野良猫 デジカメ時刻15:06

野良猫は普通すぐに人から逃げるものだが、私が近寄っても逃げなかった。須佐のスーパーにいたので、便宜上”スーちゃん(性別不明)”と呼ぶことにする。

スーちゃんの頬が腐り患部に蠅が群がっている

察するに、様々な感染症に侵され、歯槽膿漏によって頬が腐ったように思われる。身体はやせ細っているし、近いうちには生命を落とすだろう。
可哀想だがどうしてやることも出来ず、遠路でもあるし帰途につく。

※6/14追記
扁平上皮癌ではないかとのことでした・・・

スーちゃんが生きていた証を、つたないHPではあるが、ここに残しておいてやりたい。

須佐大橋

国道315号を鹿野まで南下し、鹿野インターから中国自動車道を東に向かって走るが、広島県に入ったあたりから、私の脳裏に「ニャー」と弱々しい声で寄ってきたスーちゃんの姿が思い出されてきて悲しい気分になった。
今回私が須佐に行こうと思ったのは、自分でもハッキリしないが多分最近山口県を何度も訪れているうちに、20代の頃の思い出に誘われたのに違いない。
しかし数日経つと、私は野良猫のスーちゃんに呼び寄せられて、生前最後の姿を見届けてやる為に須佐に行った、と思ってやりたい気持になった。

スーちゃんは既に生命を落としているかもしれないが、猫は死期が近づくと姿を人前に見せなくなるという。スーちゃんが故郷の須佐で穏やかな最後を迎えていることを切に願い、小さな命の冥福を祈ってやりたい。
寂寥感はなかなか消えないが、スーちゃんと出会えて良かったという気持が私の中で日増しに強くなっている。

今度は14年ぶりとかではなく、近いうちにスーちゃんの生まれ故郷・須佐を再訪して偲んでやりたいと思う。

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